土曜日だけど、あたしは産土探偵事務所に出勤しなきゃいけない。


その間博君には家に居てもらおうかな、と考えたけど。


あたしは昨夜の不可解な出来事で負ったひっかき傷を見ながら、頻繁してるペット変死事件の事も気になってた。


どうも博君を一人きりにするのは不安だし、近くに預けられる知り合いはいるけど……

甘えるのもどうかな?


あたしは考えた末に、博君を事務所に連れて行く事に決めた。


ナギが不機嫌になるかもしれないけど、別に仕事の邪魔をさせなきゃいいよね。


事務所は10畳くらいの広さがあるから、隅でマンガでも読んでてもらえば。


博君にその話をしたら、彼はコクリと頷いてくれたから、善は急げ。


それからあたしの小学生時代の服を着せたら、華奢なせいかズボンなのに女の子みたいに見えちゃって。


今度買いに行った方がよさそうだよね、やっぱり。


着替えさせてる最中、夕べも気になってたけど、あちこちにまだ新しい痣や傷もあった。


やっぱり虐待を受けてたんだ。