1分でも1秒でも、大切にしたい。
後悔なら、後で幾らでも出来るから。
あたしは朝ご飯の支度をした後、食欲がないから……って食べなかった。
食欲がないのは本当だし、自分一人だけが健康体なのが許せなくて。
あたしは……
朝風呂に向かって、体中を丁寧に洗った。
何かあるとは期待してない。
でもね。
少しでも綺麗なあたしを、彼に覚えていてほしいから。
あたしは真新しい下着を身につけ、あのアンサンブルを着ながら鏡とにらめっこした。
コスメの本は破ってしまったから、涼花さんにメイク用品を借りて教えて貰いながら、一生懸命にメイクしてみた。
涼花さんは何のためか薄々感づいてるみたいだったけど、何も言ってくれなかったのが有り難くて。
ただ……
「すごく可愛いわよ。自分に自信を持って、しっかりね!
女の子は笑顔が一番似合うんだから。その事を忘れずにね」
そう言いながら、涼花さんは鏡の前であたしのヘアスタイルも工夫してくれた。



