オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】








ナギは一時間もしないうちに起きて、まるで何事もなかったみたいにおにぎりを平らげた。

あたしが何か訊こうとする間も与えずに、さっさと部屋に戻ったし。


ムカついたあたしは部屋に戻ると、お風呂に入る為に支度する中で、ひとつの真新しいものを取り出した。


懇意にしてるブティック、アクアクリスタルで買ったアンサンブル。


まだ一度も袖を通す機会もないままに、持って来ちゃった。


明日はこれを着ていこう。


今日はムカついたけど、やっぱりアイツには少しでも可愛いと思って欲しいから。


あたしは入ろうとお風呂セットを手にして階段を降りたけど、思いがけない人とエントランスホールで会った。


栗毛のボブカットと体の線を惜しげもなく見せるワンピースを着た、狩野さん。


「渚さんは今からお風呂?ちょうどよかったわ。私も汗を流したいから、ご一緒させて頂いて宜しいかしら?」


にっこりと女神もかくやの眩い笑顔で言われては断りにくいし、第一にここですげなくしたらヤキモチを妬いてるみたいで面白くない。