オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




当てつけのつもり?


ナギは一時でもあたしに心を迷わせたから、自分との違いを見せつける為にわざとそうしてるとしか思えない。


あたしはそうとしか考えられなくて。


穿ちすぎなのかもしれない。


だけど……


自分でも嫌になるくらいに、今のあたしはひねくれた暗い考えしか出来なくなってた。


熱くてドロドロとした感情が常に感情を灼いて、チリチリとした痛みに似た気持ちが何もかもに影を落とす。


……素直になんて、ムリだよ。


今のあたしは……


とっても嫌な人間。


つまらなくて醜い、ちっぽけけな心しかない。


だから……


誰も構わないで。


近寄らないで。


ささくれ立った心の棘で、きっと刺してしまうから。


みんなの心を傷つけてしまうから。


だから、お願い。


あたしのことは放って置いて。


鍋に被せた木蓋が三度、跳ねた。


竈から土鍋を上げようとして鍋掴みを忘れたあたしは、熱くて思わず土鍋を落としお粥を床にぶちまけた。