あたしに危険が迫ってるって事?
いったいどういう危険があるの?
もしその危機があたしだけじゃなく、周りを巻き込むような物だったら。
そんなのはダメだよ!
もう直ぐみんながここに来ちゃうのに!
あたしは何とか訊き出そうと、『ありす』に近づいてみた。
すると。
《escape!》
『ありす』はそう叫ぶと、頭を抱えてその場でうずくまった。
その体は震えてて、息遣い(?)も荒そうに聴こえた。
何度か痙攣するように、体が細かく揺れて。
「ねえ、大丈夫なの?」
あたしはちょっぴり心配になって、『ありす』の背に手を置けば。
その手は、がっしりと掴まれた。
『ありす』の髪に絡みつかれて。
気がつけば『ありす』の髪は赤みがかったブロンドから艶やかな緑なす黒髪へと変化し、生き物みたいにざわざわと蠢いてた。
《捕まえたわ……わたくしの憎い恋敵》
『ありす』は無垢な少女から、怨念に縛り付けられた黒い『ありす』へと、はっきりと変わっていた。



