《I do beg your pardon……》
『ありす』はそう言って、再びしゃがみ込んで顔を手にうずめる。
パードン……確か、謝罪の単語だったよね。
『ありす』はうずくまったまま、泣き止む気配もない。
このままじゃ何の進展もないし、埒があかない。
『ありす』に話を聞いてみたい、という思いがあたしの心に湧きだしてきた。
忠司さんとどうやって知り合ったのか、どんな風に過ごしたのか。
そして――
『ありす』は忠司さんを好きだったのか。
特にそれは重要な気がした。
十中八九そうだと思うけど、万が一って事もあるし。
何よりも、本人の口から直に聴いてみたい。
忠司さんが子どもの頃に異国に行っていて、この『ありす』とは少なくとも見知らぬ関係じゃないはず。
あんなに別れ(?)を惜しむなら、彼女と忠司さんの仲は知人以上のものを感じるから。
とはいえ、あたしは英語が特に苦手なんだよね。
あたしの知ってる単語を並べれば何とか通じるかもしれない。



