「竈を使ったご飯の炊き方なら任せなさい」
あたしとマモル君が水汲みから帰ってくると、静江おばあちゃんがもう竈に火を入れ、薪をくべながらそう言ってくれて。
「私もお手伝いさせてください。もともとご招待したのは私と祖母ですし。それに、竈で煮炊きできる機会なんて滅多にありませんから。興味があります」
涼花さんもそう言ってくれて、朝ご飯の支度は昨夜より遥かに楽に出来たし。
それに……。
「え~!涼花さんのお家は赤みそなんですか?うちは白みそですよ」
「あら、豆味噌の赤だしも美味しいですよ。特に猫まんまにしたときはお米とよく合いますから、杏子さんも是非試してみてください」
「猫まんまって何ですか?」
「東京の方だと猫まんまはご飯の上に載せたかつお節に醤油をかけたものらしいけど、こっちだとご飯に味噌汁をかけたものなんだよ」
あたしと涼花さんのお味噌談義に、静江おばあちゃんも加わったり。
「きゃあ!お釜から泡が吹きこぼれてる~~!あちちち!!」



