あたしより有能そうだったのは、なんとなく感じ取れた。
あの女性は……
アプレクターに対処するかなり強い力を持ってた。
あたしはアプレクターが視えるだけじゃなくて、それに関した能力を持つ人を見分ける力も持っていたから。
やっぱり、ナギはあたしが無能だから。
せいぜい家政婦代わりにこき使って、今回の依頼はあの美人さんと2人で解決する気なのかもしれない。
依頼遂行中はいけないことだけど。
あたしは後から後から嫌な考えが湧いてきて、重苦しい気分に支配されてた。
『あんたに足りないのは自信ね』
ケーキ屋でマリリンに言われた言葉が浮かんだけど。
今のあたしは劣等感の固まりで、どこをどう切り取ってもよその人に自慢できる部分なんかなくて。
自分がひどく惨めでちっぽけな、存在理由さえないような空虚な気持ちにすらなってた。
やっぱり……
あたしはだめな子なんだ。
誰からも必要とされなくて、否定されるのも当たり前で。
あたしが生まれたから、家族がバラバラになったんだから。



