オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




しばらくは誰もが口を開かずに、お茶を飲んでるだけだった。


ナギも何も言わない。


こういう時の処し方を心得てんのは流石だよね。

無理に相手から話を訊きだそうとせずに、まず時間をかけて緊張を和らげようとしてる。


お茶を出すのもおもてなしって意味もあるけど、ナギの場合はより重要な意味合いがあるみたい。


「お代わりはいかがですか?」


あたしは頃合いを見計らい、玉露を淹れなおしてお客さまにお勧めする。


「あ……ありがとうございます。いただきます」


女性の方は畏まってお代わりを頂いたけど、おばあちゃんの方は……


「有り難いことに充分に美味しいお茶を味あわせて頂きまして。ありがとうございます」

って、何度も頭を下げてくれたから、強く勧める訳にもいかないけど。

あたしが淹れたお茶を美味しいって言われちゃった。


へへっ♪


あたしは少し機嫌を直して急須をお盆の上に置くと、一人掛けのソファーに腰をかけた。