オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




お湯を60度くらいになるように少し冷ましてから急須に注いで、玉露の茶葉を入れてから蓋を閉めて2分間蒸らす。


こうすることで香りや旨みが出て美味しくなるんだよね。

ちょうどいいタイミングを見計らって、湯呑みに交互に少しずつお茶を注いでく。
こうすればお茶の濃さも香りも、みんな同じように整えられるから。


それから、お茶受けにはイズミヤの葛饅頭。


あたしはお盆に湯呑みと葛饅頭のお皿を載せて、歩き方に気をつけながらソファーまで運んでいった。


あくまでもおしとやかに、おとなしく。


少しは女の子らしいところを見せておかなきゃ。


「どうぞ」


あたしは腕の運びにも気をつけながら、ソファーに座っている人たちの前にまずお茶を出してからお茶受けのお菓子を置いてく。


「あ、どうぞおかまいなく」


依頼人さんは恐縮したけど。


あたしはナギの後ろ頭をお盆で殴りたい衝動をなんとか抑え、無事にお茶を出し終えてホッとひと安心。


今の動きは自分でも及第点かな、って自画自賛しちゃった。