「それよかさ、キャンの方はどうなってんの?」
どこか懐かしいキャンディみたいなチカの声は、あたしの物思いの重い気持ちを、すうっと掬いとってくれた。
あたしが顔を上げると、チカもマリリンもこっちをじっと見てたから。
「な、なに?どうかした?」
「キャンってば、また自分の世界に入っちゃってた~」
チカが6皿目のケーキに入れたフォークを置いて、あたしの顔を真っ直ぐに見た。
「昔っからキャンの癖だよ。
考え事してる時は指で何かをとんとんと叩く。
チカの話聴いてなかったっしょ?」
幼なじみだからこそ、誤魔化しなんて効かない。
「ごめんごめん。何の話だったっけ?」
あたしは気を取り直して、チカ達に聞き返した。
「あんたとナギ君の仲はどうなってるのか、って訊いたのよ」
マリリンがストレートパンチな言葉を素早く繰り出した。
い、今のはキツい一発でした。審判。
ボディーブローが効きすぎて、ダウン寸前です。
許されるなら、マジでこの場でダウンしたいです。



