「あの……電車でどちらまで行かれるんですか?なにかご旅行でも?」
照れくささを誤魔化すために、あたしは別の話をおばあちゃん振ったんだけど。
なぜかおばあちゃんは、押し黙って俯いちゃった。
「あの……どうかこれでジュースでもお買いになって下さい。ほんのお礼です」
おばあちゃんが重い空気を払うように、小銭を渡してくれた。
あたしは最初遠慮したけど、おばあちゃんの強い勧めで折れて自販機の前に立つと、どれにしようか悩んだ。
サイダーが気になるし、オレンジジュースも捨てがたい。
コーラかコーヒーもいいなぁ。
いやいや、いっそのこと栄養ドリンクは?
おじさん臭いかな?
あたしが右往左往しながらぶつぶつ言ってると、クスクスと小さな笑い声が聴こえてきたから振り向くと。
おばあちゃんがこちらを見て忍び笑いをしてた。
うわ、めちゃくちゃ恥ずかしい!
あたしは渡された小銭を自販機の投入口から入れて、見本下のランプか点くと。



