オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




あたしはチカとマリリンに先にお店に向かってもらって、カバンを持ち直すと、そのおばあちゃんに声をかけた。


「あの、階段を上がるんですよね?もしよかったらお手伝いしましょうか?」


できるだけ優しく押しつけがましくなく。


お年寄りの中には自分は若いから余計な事だって怒る方もいるから、タイミングとかいろんな意味で難しい。


だけど、そのおばあちゃんはこちらを見ると、深々と頭を下げて丁寧にお願いしてくれた。


「これはこれは有り難いことで御座いまして……仏様のお助けで。
どうかよろしくお願い致します」


そこまで畏まられると、あたしは恥ずかしくなっちゃう。


あたしは背を低め腰を屈めて、おばあちゃんに肩を貸した。


おばあちゃんの足を運ぶペースに合わせて、階段を一段一段ゆっくりと上る。


一段上がる度にあたしの右肩におばあちゃんの体重が思いっきりかかるから、バランスを取るのが難しい。


焦らず慌てずゆっくりと、少しずつ上がってく。