「……やっぱり……あたしはナギにとって……どうでもいいんだね」
「ああ……どうでもいいさ」
ナギの感情の籠もらないその一言は、あたしの胸に深々と突き刺さった。
何か言おうとしたあたしは……
口を開いた途端に、いきなり息が出来なくなった。
息を吸うことも吐くことも出来なくて、声も出せずに肺が……
胸が苦しい……
《杏子どの、杏子どの!どうなされた!?
凪どの!何をされておる!?早よう助けぬか》
アプレクターじいちゃんがナギを呼んでも、ナギがぴくりとも動く気配はなくて。
……やっぱりあたしは……。
意識が朦朧として、体から本当に力が失われてく……。
やっぱりあたしは、ナギにとって生きようが死のうがどうでもいいんだね。
もう、いい……。
なんだか疲れたよ。
このまま楽になれるなら、いいかもしれないね。
お母さん、さようなら。
親不孝な娘でごめんなさい。



