オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




「キャン、あんたの気持ちは少しだけど分かったよ。
でも、これだけは言わせてくんないかな」


ユリが珍しく神妙な表情で言った。


「少なくとも、あんたがそこまで想ってるなら、相手もあんたを憎からず想ってるはずだよ。
あんたを見てると判る。
あんたと相手は……

深いところで繋がってるよ。

ウチが断言してもいい。
長年連れ添った夫婦みたいな……

ううん。
それ以上の絆が、あんたたちにはあるよ。
だから……
キャン、あんたは自分をもっと信じなよ。
それと、相手もね。
あんたと相手の絆は深いよ。
羨ましいくらいにね。
何十年かけてやっと築き上げれるものを、あんたはたった数ヶ月で手にしたんだから。
みんな望んでも一生かけて手に入れられるか分からないものをさ。
だから、絶対に離しちゃあダメだかんね!」


ユリが、今までの人生経験全てを使ってしてくれた、とても大きくて優しいアドバイスだった。



ありがとう、ユリ。チカ。


あたしはこんなに素敵な友達ばかり持てて幸せだよ。