「俺は身分や血筋などどうでもいい。
周りの雑音など、俺の実力で封じてやる。
おまえは俺のそばにいると誓った。
俺はおまえを離すつもりはない。
俺のそばから離れるな」
ナギはそう言うと、あたしに再び口づける。
それは何もかも溶けてゆきそうな
優しくて甘いキスだった。
全身の力が抜けそうになった時、あたしが手にした紙袋が床に落ちた。
その音に気を取られたナギが視線を向けたから、あたしは慌てて紙袋を取り返そうと手を伸ばしたけど。
その前にナギがひょいと拾い上げたから、あたしの手は虚しく空を切る。
「あっ……ダメだってば!!」
あたしが必死になるのを見たナギは、ニヤリとあの笑みを浮かべて。
中身をひとつひとつ取り出して点検し始めた。
まず出てきたのはお料理を詰めた3つのタッパー。
テーブルに並んだそれを見て呆れ顔のナギに、あたしはぶちぶちと言い訳した。
「だって……美味しいお料理だったから……みんなへのお土産にって」



