オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




テレビカメラが狙うのは、やっぱり特別に設けられた壇上に現れるお二人なんだろうな。


会見会場は数々の花で埋め尽くされ、まるで披露宴並みにセッティングされてた。


だけど、なんか遅いなぁ。


あたしが着いたのは8時すぎだったけど、1時間以上経っても主役のお二方が出てこないって……。


あたしが7杯目の飲み物を空けてると、周りの話し声がざわめきに変わり、程なくしてどよめきに変わった。


「まあ、相変わらずお美しいおふたりですこと」


「本当に、お似合いでございますわね。
あのお美しさは絵にも写真にも写し取れませんわ」


シャッターを切る音と、連続で焚かれる眩いフラッシュ。


……出てきたんだ。


少し大きくなった気も縮み、心臓が狂いそうに高鳴って苦しい。


でも、見なくちゃ。


二度と会わないお別れのために来たんだから、逃げちゃいけない。



あたしは胸を押さえると、深呼吸をして息と鼓動をなるべく鎮めてから、勢いをつけ顔を上げた。