「これ美味しい!」
《そうじゃろ?この魚も美味ぞよ》
あたしはアプレクターじいちゃんと一緒に、あちこちのテーブルを巡って料理を堪能してた。
立食形式だから気楽なもので、放っておかれた方が逆に気楽と気付いたし。
息が詰まりそうな社交なんてあたしはしたくないし、必要ないし、縁なんかないもんね。
ここにいる人たちとはどうせ二度と会わないから、いくら恥ずかしくてもいいや!
珍獣を見るような目つきで見られても構わないってものだわ。
それに、あたしは独りぼっちじゃない。
アプレクターじいちゃんっていうステキなパートナーがいるんだもん。
「タッパー持ってきてよかった。
博君と静江おばあちゃんにお土産に持って帰ってあげよっと」
《おお!さすが杏子どのじゃ。準備万端じゃのう》
紙袋からプラスチックのタッパーウェアと箸を取り出したあたしは、美味しいお料理を遠慮なくせっせと詰めていった。
あれやこれやと詰めてるうちにあっという間にいっぱいになっちゃった。



