知り合いのいない広大なお屋敷で、あたしは独りぼっち。
着飾った煌びやかな人々は何千人といたけども……
外見は確かに華やかで美しくて、夢のように綺麗な場所。
……でも。
ハイセンスでオシャレな人びとの中で、貧相な格好をし1人ぽつんと佇む貧乏小娘。
無遠慮にじろじろ見たり、まるで珍妙な物を見る目つきや好奇心の塊の視線をくれた後、仲間内で笑いあっておしまい。
あたしはこの人たちにとって、場違いな貧乏小娘と笑い話を一時提供するだけの存在にすぎないんだ。
……あたしには合わない。
こんなにも綺麗に着飾った人たちばかりなのに、なんて冷たい場所なんだろう。
まるで雪の女王の住むお城のよう。
童話の中のそれの方が、まだあたしには暖かいよ。
絶えずクスクスと嘲笑され続けて、恥ずかしさと気後れと惨めさを感じ続けて。
あとは、止めとばかりに2人の仲むつまじい婚約姿を見せつけられるだけなのに……。
なんでここへきちゃったんだろう。



