2月14日の午後6時。
作るのに一晩かかったチョコの箱を手にしたあたしは、皇家から寄越された迎えの車に乗ってた。
お迎えとは言っても大したものじゃないだろう、と高を括ったあたしは。
運転手と付き人つきのベンツがアパートに横付けされてびっくりした。
やっぱりあたしの住む世界とは違うんだな。
気後れしながら2時間かけて着いた先は――
雑誌やテレビでお馴染みの産土本家のお屋敷。
何十万ヘクタールもの敷地内には自然の湖沼や山なども点在し、その中にどこぞの王宮かと見紛う本殿と、幾つかの別棟が建てられてた。
敷地内に専用の運動施設や屋内運動場、馬場に牧場、流水プールや遊園地並みの遊具施設、動物園なみの飼育施設。
専用の病院まで建てられてる。
門だけで高さ10メートルはあるって、いつの時代のお城ですか。
門番はともかく、警備員も物々しく。
今日は各界や世界のVIPが来るらしいから、多少警護が厳重なのも仕方ないかな。
ナギって、こんなすごいお家の跡取りなんだね。



