あたしが徒歩でスーパーから帰ると。
あたしのアパートの前に人影があって、既視感に襲われた。
……皇命さん……
あたしが何かいう前に、命さんは先んじて口を開いた。
「ごきげんよう、渚さま。本日はこちらを差し上げたくて参りましたの」
命さんに渡されたのは、豪華な飾り文字や凝ったデザインで
『招待状』
と書いてあった。
関係がないはずのあたしに、いったい何の招待?
あたしがよく解らなくて首をひねっていると。
「今度の活躍で凪様とわたくしが皆様に認められ、晴れて婚約が調いましたの。
わたくしと凪さまの婚約披露パーティーですのよ」
命さんは勝ち誇ったような笑みを浮かべてあたしにとどめを刺してきた。
「各界の著名人や親類縁者はもとより、ご友人もご招待いたしますの。
もちろん、凪さまの“ご友人”である渚さまもご出席くださいますわね?
わたくしも凪さまも、心よりお待ち申し上げておりますわ」
お嬢様が去った後、あたしは部屋の電気も点けずに寝転がってた。



