「今朝から気分がいつにも増してよく、なんだか力が湧いてきましてね。
いつまでも美絵にばかり苦労をかけるわけにはいきませんからね」
おばさまはそう言うと、手作りのヨーグルトケーキを切り分けて出してくれた。
「お飲み物は何になさいますか?」
「あ、オレンジジュースかグレープフルーツはありますか?」
気分が悪いからか、あたしは甘ったるいものを頂く気持ちになれなくて。
図々しいかもしれないけど、飲み物のリクエストをしちゃった。
おばさまは冷蔵庫を開けると、ビンを出してグラスにオレンジジュースをそそぎ入れてくれた。
「今朝方、姉が入院している病院に、昨日の検査結果を聴きにいったんです」
ジュースが置かれておばさまも腰を落ち着けてから、美絵さんが口を開いた。
「以前にお話ししました通りに、姉は結婚話が破談となり、おまけに今は重病を患い……
医師からは保って半年と余命宣告されました。
あたしは奇跡を信じ、ずっと姉の世話をしてきました」



