なんとなくだるかったけれど、その声は無視出来ないと思えたから。
あたしは肘を着いて上半身を軽く起こした。
カサリと乾いた音で気付くと、あたしはいつの間にか紅葉が敷き詰められた紅葉の布団の中にいた。
これはいったい?
あたしが紅葉を手にすると、それはいつの間にか瑠璃さんから頂いた押し葉に変わり、降り積もった紅葉も消えていた。
《紅葉の少女よ……よくぞ私を止めてくれた。
いくら感謝してもしきれぬ。
あのまま私が悪しきものに捕らわれ続けていては、やがてもっとも忌むべき存在へとなり果てていたろう。
力ずくでなく心へ訴えた手法は見事である。
礼と言うほどではないが、私の一部をそなたに遺してゆく。
私の一部であった紅葉に私の力や知恵を遺して、そなたの助けとなるようにしよう》
御神木さまはもとの大樹であった姿で、あたしにそう言ってくれた。
「ありがとうございます」
でも……
あたしは訊きたいことがあったから、不躾を承知で口を開いた。



