愛し慈しんだ民人を不幸に陥れ続けているのも、きっと本意じゃない。
だから、あたしは何とかしたい。
みんなだけじゃなく、御神木さまを助けるためにも。
村田家を訪れると、美絵さんはお仕事で居なかったけど、美絵さんのお母さんが出てくれた。
「お陰様で最近少しずつですけど、気分がよくなってきていますのよ。
私には毎朝置かれてゆく鉢植えのお陰と思ってますの。
今日はアマリリスが……有り難い事ですわ」
寝たきりだった美絵さんのお母さんは、あたしたちにお茶を淹れられるほど元気になってた。
あたしはチラッと棚の上に飾られた鉢植えを視てみると。
やっぱり、白いアプレクターがそれぞれの鉢にまつわりついていた。
あのパンジーに始まった贈り物は、よい意味でこの村田家に影響を与えてる。
一度にじゃなく、毎日少しずつだからこそ効果も上がる。
小さな白きアプレクター達だけど、数が集まれば力をつけてゆく。
毎日贈られたお陰で、知らず知らずの内に室内の黒きアプレクターを追い出しつつあったから。



