あたしは正直に、瑠璃さんに1000年樹の御神木の現状をお話しした。
さすがにアプレクターの存在は伏せたけど。
地元の方、ましてや御神木に美しい思い出がある人に話すのは、無神経かもしれない。
でも、あたしにすれば……
話さなければただの逃げだと思う。
辛くとも、報せるのはひとつの義務。
「そうでしたか……それであちらばかりがそんな不幸を。
確かにあちらでは御神木の恨めしい夢を見た方もいらっしゃいまして、まさかと思ってましたが……
実際にあちらでは何度となくお祓いをしたり、霊媒師とやらを招いているのですが、一向に改善されずに大家さんも頭を痛めていたようですよ」
納得した瑠璃さんからどうぞこちらへ、と案内された部屋は、お仏壇がある部屋。
亡きご主人さまのご位牌には、あたしもマモル君もお線香を上げて手を合わせた。
仏壇の間にあったのは、観音開きの桐の箱。
瑠璃さんが丁寧な手つきで開けると、中から古びた品々が出てきた。



