それからしばらくしてから
「うるせえ!」
と乱暴な怒鳴り声が返ってきただけ。
「お昼置いておくわよ。残さず全部食べなさい。分かったわね?」
慣れているのか、美絵さんは何ら動じる事なく、お盆ごとお昼を置いて部屋から離れた。
それにしても、あの話し声は何だろう?
美絵さんいわく、携帯電話なんかないし、中に電話など引き込んでないって言うし。
美絵さんが知る限り、弟くんにお友だちはいないらしいから。
それに、訪ねてくれば判るし。
いったい誰と?
その疑問はさておき、あたしは昼食を頂いた後、黒きアプレクターを浄化しようと試みたけど。
以前より数が少なくなっているとは言え、山の方から絶えずやって来るものだから。
水を減らそうとこぼしているのに、後から後から注ぎ込まれているのと一緒。
あたしは何時間も続けて浄化し続けたけど、本当にキリがなくて。
その日は結局何ら有効な手を打てないまま、終わっちゃった。
少しだけでも減らせたなら良しとすべきかなあ。



