スズメは木の実を啄み終えると。
ひとこえチュンと鳴いて、そのままナギの手のひらから元気よく羽ばたいた。
ライトアップされた椿にまっすぐ向かったから、鳥でも夜目には判りやすかったかな。
それにしても、さっきまで死にかけてたとは思えないほど元気だなあ。
ナギってばどんな魔法を使ったんだろ?
だけど、そうそう考える間はなかった。
スズメを見送ったナギが、いきなり体勢を崩してその場に倒れたから。
あたしは考える間もなく、藪から飛び出してた。
「ナギ、大丈夫!?」
駆け寄ったあたしはナギの体を抱き起こしたけど、彼の体は冷たいのに絶えず汗が流れ出て、息遣いも苦しげだった。
「待ってて!今、命さんか誰かを呼んでくる!」
尋常じゃない彼の様子に、あたしは立ち上がろうと腰を浮かしかけたけど。
ナギの手がそれ以上行くなと言わんばかりにあたしを遮った。
「……誰にも……報せるな。……マモルにも……命にも……
産土本家と……皇家には……特に……報せるな」



