オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




血が消えると同時にスズメは目を開け、先ほどまでの様子が信じられないほどの勢いで立ち上がったから。


しかも、チュンと元気に鳴いて、ナギが差し出した木の実を啄んだ。


「いいか、これからは車に気をつけるんだぞ。
またひかれないように、仲間にもよく伝えるんだ」


人間は君たちの生命はなんとも思ってはいない者たちが大半なのだから。


そうスズメに語りかけるナギの目は優しい。


愛しむものを慈しむ。

そんな心が満ち溢れてた。


やっぱりナギが人間に冷たいのも判る。


大概の大人たちは、鳥一匹でもたかが鳥とさも価値のないもののように考える。


たとえスズメや鳩や猫をひいたところで、それだけと後は忘れるだろう。


ひかれた生命にすれば、痛みや苦しみは人間と変わらないのに。


たかが、と一括りにするけれど。


たかがスズメ一羽でも、この世に生まれたなら生きる権利はある。


それを奪って平然としていられる人がいる。

哀しいけど、それが今の日本の現実なんだよね。