あたしは……
最初から解ってたよ。
こんなあたしを本気で相手にする男の人なんていない。
ましてや、ナギみたいな……
そんなコト
絶対にあり得ないんだから。
命さんみたいな完璧な女性と、欠点だらけで人並み以下のあたしが。
比べものにならないよ。
誰だって、命さんを選ぶに決まってる。
たとえあたしがお金持ちの娘だとしても、同じ土俵に上がった時点で決着は着く。
勝負にすらならない。
あたしはあたしなりに一生懸命に生きてきたつもりだけど……
やっぱりかなわないもの、乗り越えられないものはある。
命さんを見ているとどうしてか余計にそう感じて、自分がひどくちっぽけで取るに足らない惨めな存在みたいに思えた。
「大丈夫です……ナギ……産土さんとはただの雇い主と従業員というだけですから!
あなたが気に病むようなお付き合いはしていません。
これからだってそうです……だから……だから。ご安心なさって下さい」
あたしがそう言って頭を下げようとした瞬間。



