オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




直々にあたしの家に乗り込んでまでライバル宣言までしたお嬢様が。


あたしが彼女の真意を計りかねてると、命さんは静かに口を開いた。


「わたくしはそれほど無理解でつまらぬ女になりたくはありませんの。
将来の産土本家の嫡子たる凪さまの正妻として、人々の口の端にのぼるようなお付き合いにいちいち目くじらを立てたくはありませぬ。
それに凪さまの正妻として、あの方の親しい方々とも温かなご親交を持ちたいのですもの。
渚さまもどうぞおよろしく申し上げますわ。
凪さまとは親しいご友人と伺っておりますから、わたくしとも同じように睦まじくしてくださると嬉しゅうございます」


要するにあなたはただの友人だから、立場を弁えろって?


そんな事……


お嬢様なんかに言われなくても判ってるよ。


あたしとナギは別世界に住む人間なんだから。


あたしはナギをなんとも思ってないし、ナギだってあたしを想うはずがない。


こんなちんちくりんでバカな貧乏小娘に、ナギみたいな立派な家柄の人が。


あたしとナギの間には、本当に何にもないんだから。