オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




黒猫は言葉を喋らない普通の猫になってた。

どういう事かわかんないけど、とりあえずあたしは黒猫を籠に入れようとしたら。

逃げるわ暴れるわ吠えるわで大騒ぎ。

近所の人の不審そうな目線を食らいながら30分間マモル君と一緒に格闘した後、黒猫をやっと籠に入れることに成功した。

それでも黒猫は鳴き続け、ガタガタと蓋を開けようとするから。

可哀想とは思いつつも、籠の蓋をハンカチで二重に縛り付けた。


それでも騒がしいから、こんな状態じゃあとてもバスや電車に乗れない。


普通の黒猫ならこの辺に放してあげたいけど、博君が中に入ってるはずだから。


それにしても、なんで急にこんなに普通の猫になっちゃったんだろ?


いくらクロと長年暮らしてたとしても、仕草や行動はどれも本物の猫。


鳴き声だって、紛れもないこの猫本来の……。


あれ?


あたしは何かが引っかかったけど、マモル君の到着を告げる声でその思考は霧散しちゃった。


結局はマモル君の好意に甘える形になっちゃって、本当に申し訳ないと思うよ。