しかも対決してる相手は、来るときに見たあの茶虎ボス猫!
体は黒猫のゆうに2倍はありそうだったし、ゆったりと構えていて威嚇には微塵も動じていない。
あたしが止めようと駆け寄った刹那。
黒猫の四肢はためきった力を解き放ち、大地を蹴って跳躍した。
その目標はもちろん、茶虎のボス猫で。
ボス猫はそれを迎え撃つべく、素早く体勢を整える……
前に。
黒猫の全身がボス猫の頭めがけて勢いよくぶつかり、不意を突かれた形の茶虎は、数秒間体勢を崩した。
黒猫はその間に着地し、体を素早く反転させる。
茶虎の隙を狙いすましたように、猛スピードでその喉元に噛みついた。
すると。
茶虎は耳を伏せ、尻尾を丸め四肢を低めた。
つまりは相手の力を認める敗者のポーズを取ったんだ。
「博君、やったじゃん!あのボス猫に勝つなんて」
完全に決着が着いた後、あたしが博君の黒猫に言うと。
黒猫から返ってきたのは
「ナァ~~ウ」
ごく普通の猫の鳴き声だけだった。



