ドアが開くとまず博君の体が勢いよく転がり込んできた。
手に持っていたのは、アプレクターじいちゃんが言ったとおりにチーズの箱。
入れていた紙袋はあちこちが破れ、チーズの中身すら見えていた。
「フギャアアアッ!」
次に飛び込んできた黒猫は体が淡く光を纏いながら、博君の体に向かい飛びかかった。
《いかんッ!止めるんじゃ!2人を触れあわせてはならん!!》
アプレクターじいちゃんの今までにない真剣な叫びが、あたしを突き動かした。
あたしは床を思いっきり蹴って、博君の体を庇おうとした。
その刹那――
バチン、と強い電流に感電したような衝撃と痛みが体を突き抜け、あたしはその場で吹っ飛ばされた。
「渚さん!」
壁に叩きつけられる直前、マモル君が身を挺してあたしの体を抱き止めてくれた。
「大丈夫だった?今なんか一瞬すごく眩しく光ったんだけど。何ともなかったかい?」
「あ……ありがとう。あたしは大丈夫だけど」
あたしは片膝を突いて立ち上がり、マモル君にお礼を言う。



