あの後ユリは借金先についてちょっと調べてくれる、っていってた。
「有り難いけど危ない事はしないでね!」
あたしは強く強くユリに念を押しておいたけど。
産土探偵事務所に行く前、あたしはスーパーにあるATMにたち寄って口座の残高照会をしてみた。
351万4562円。
今までのあたしからすれば目が飛び出そうな金額だけど、これじゃあちっとも足りないよね。
でも、ケンの借金の利子くらいにはなるかな……。
これくらい出せば、返済も少しは待ってくれるよね。
ケンの両親はそれなりに売れてる小説家とイラストレーターだから、本が売れて印税が入れば少しずつは返せる筈だし。
あたしはとりあえずATMの引き出し限度額である50万円をおろすと、封筒に入れてカバンにしまった。
今晩ケンかおじさんおばさんに会ってお金を渡そう。
焼け石に水かもしれないけど……。
明日は学校を早退して銀行に全額下ろしに行こう。
おじさんとおばさんとケンにはすごくお世話になったから、これくらいなんともない。



