「命からお二人がこちらにうかがったときいていたものですから、是非とも私たちにお会いして頂きたいと思ってましたよ」
……命
私たち?
あまりに親しげな呼び方に、あたしはどっかがキレた。
「あらそうでございましたか、産土様。ご婚約おめでとうございます。
私たちはこれで失礼いたしますわね」
あたしはマモル君の腕を掴み、ずかずかと正門へ向かって歩いた。
でも、ナギの脇をすり抜ける間際に。
「渚さん、勝負しませんか?」
ナギがそんな事を言うものだから、あたしが振り向くと。
「私は命と組みます。あなたは好きな人と組めばよろしい。
今産土探偵事務所には2件の依頼が入っているそうですが、どちらも先に解決した方が勝ちとしましょう。
私が勝った場合は産土探偵事務所は閉鎖します。
あなた方が勝った場合は、そちらの望むことを何でもかなえましょう」
ナギがどういうつもりかしらないけど。
アプレクターじいちゃんの願いを叶えるにはこれしかない。
あたしは1も2もなくそれに応じた。



