昨日から立て続けに起きたコトで、昨晩もあまり眠れなかったから。
「ケンてば最低やね。
ウワサは前からあったけど、本当にあんなヤツなんて思わんかったわ」
いつの間にかパスタの大皿を空にして、オレンジジュースを口にしたユリが忌々しそうに言う。
どんな噂かは知らないけど、あたしはチカが心配だから箸を置いてからユリに向き直った。
「一週間まえ位からチカの様子が変だったのは、もしかしてさっき会ったケンが原因なの?」
ユリは紙コップからストローを引き抜いてぶらぶら口で遊ばせながら、頬杖をついてあたしを見た。
「そうとしか思えないんよ。
噂が流れ始めたのは半月くらい前からかな。
ウチの元カレがさ、ケンが知らない女の子と街中で一緒に歩いてたのを見たってのがその3日前。
その頃ちょうどチカは親戚のお通夜とかお葬式なんかで何日かいなかったじゃん?
その時以降にたびたびケンと女の子がいろんな場所で見かけられるようになってさ。
特徴は栗毛のストレートロングで、必ず果物のピアスとカチューシャをしたコってコト」



