「それがなんでこんなにロクデナシばかりに……
あたしの純真な恋心を利用するだけして……
オトコなんかすべて滅んじまえ!!
う゛おあおあおあおう゛あ~~~!!」
美絵さんの泣き声に耳栓が効果なしと判ったのはともかく。
あたしなんかよりよほど凄まじい経験をしているのに、たくましいなと思う。
でも、その境遇はあたしに限りなく似てるから、あたしはどうも他人ごととは思えなくて。
美絵さん曰わく、こんなに不幸なのは自分に何か憑いているせいだ、と言ってたけれど。
少なくともあたしが視ても、あの陰の化け物……アプレクター(やっとナギが名前だけ教えてくれた)がいる気配もなくて。
でもナギはアプレクターは人の陰だけじゃなく、いろんなものの陰にも憑くとか言ってたし。
美絵さんの働く場所や、お家や家族を視てみる必要があるかもしれない。
あたしは一も二もなく引き受ける決意をした。
こんなに困ってる人を放っておく訳にはいかないし、あたしにも解るほどに退っ引きならない事情だから。



