オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】




「今はやはり小ぶりながらどんなファッションにも合わせられるTPOを問わない、シンプルなデザインが人気でございますね」


結局俺たちはアクセサリーのことなどなにも解らず、女性店員のアドバイスを受けながら選ぶコトにした。


「まだそんなに親密でない方への贈り物でしたら、まずはペンダントなどが宜しいですわ。
指輪となれば、やはりそれ相応の仲になってからの方が」


マモルは少し落ち着かない様子ながら、真剣な顔で店員のアドバイスに耳を傾け、プレゼント品を選んでいた。


「アクセサリーでお決まりにならないならば、香水などもいかがでございますか?
それとも、バッグなどのブランド品も喜ばれるかと存じますわ」


相手が完全な無知識の素人と踏んだのか、女性店員はセールストークで他の高価な品を勧め始めた。


「プレゼント品は心が籠もった品ならば何でも嬉しいものですが、それがよい品ならば喜びも倍増すると言うものです」


マモルのバカは女性店員のトークを真に受けて、ブランド品のエリアに連れて行かれそうになった。