オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

ナギは何もしなかった。


ただ


何かの宗教画でみた


聖人のように


手と足を楔で貫かれ


持ち上げられた身体にも


無数の陰の楔が貫いていた。


穿たれた楔から


血が止めどもなく流れ


陰に伝わったナギの血は


下に血の池を作った。


それでも


ナギは


うめき声ひとつ漏らさない。


逆に


ナギは


微笑みさえ浮かべていた。



「……おまえたちの恨み、無念の思い。
俺が全て引き受けてやる。
俺の身体を引き裂きたければそうすればいい。
それでもおまえたちの怨念は晴らせまいが……

もう、憎み傷つけあうのは止めろ。

おまえたちの敵は、絶対に取ってやる。

社会的制裁と言う形でな。
生きながらの地獄に、おまえたちの代わりに送り込んでやる。

それでも足りないならば、俺を好きにするがいい。
その代わりにこれ以上の殺生は止めるんだ。
他の生命を傷つければ傷つけるだけ、おまえたちは負に陥り純粋な生命体として甦れなくなる」