オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

あたしはひんやりした感覚で目を覚ました。


額に載っているそれを触ると、冷たくて柔らかい感触。


たぶん冷えピタみたいなものかな、と思いながら頭を上げてみると。


あたしはいつの間にかあの大きなベットに寝かされ、布団もかけられていた。


体を慌てて見ると、浴衣が着せられてる。


「杏子お姉ちゃん、気がついたの?」


あたしに声をかけてきたのは。


「あれ……博君?」


あたしはぼんやりする頭を軽く叩きながら、周りを見回してみた。


「ナギとマモル君は?」


「ココアお兄ちゃんとマモルお兄ちゃんは、なんか警察に行くとか言ってた。
パトカーが迎えに来たんだって。
だから、杏子お姉ちゃんのコトはオレに任せるって言ってくれたんだ」


博君は少し得意げに言ってたけど、あたしは急にナギとマモル君のことが心配になった。


時計を見るともう午前3時過ぎ。

あたしが気を失ってたのはたぶん1時間と経ってない筈だから、ナギとマモル君が警察に呼び出されたのは午前2時前後。