オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

自分の目から涙が流れた感触で、あたしは現実に還ってきた。


間近にあったナギの瞳は……


もう、赤くなかった。


あたしは両手で思いっきりナギのほっぺたを叩いて、そのまま彼の顔をこちらに近づけた。


「解るでしょ?あたしもナギと同じだって。

あたしも男性ってだけで、みんな拒否してた。

本気で向き合ったことなんてなかった。

でもね、あたしはもう過去に縛られたくない。

生まれ変わりたいよ。

ナギのコトをもっと知りたいし、理解したい。
男性だからって、ナギを否定したくないから。

ナギもあたしを……あたし自身を見てよ!
あたしはナギを惑わすつもりなんてないし、騙すつもりも裏切るつもりもない。
だから、ナギもあたしを1人の人間として見て!理解しなくてもいいから!バカにしててもいいから!
あたしは……お母さんの代わりにはなれないけど。
ナギを何度も抱きしめてあげるから
お菓子も作ってあげるし、本を読んでもいい。
そ……それから……
き、キスだってしてもいい……し。そ、添い寝だってするから」