オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

あたしは上着を脱ぐと中に着てたブラウスの袖をたくし上げて、ナギにかけてた布団をひっぺがした。


こうなったら、やけでも火事場の馬鹿力でも何でもいいわ!!


ナギの着ていたアンダーシャツも脱がせると、そのまま脇に手を通して彼をベットから連れ出した。


やっぱり重かったけど、あたしは歯を食いしばって足に最大限の力を込めて歩く。


その足をちょっぴり引きずったかもしれないけど。


ナギは眠ったのか、何の反応もなくて助かったわ。


あたしは開け放したお風呂場に彼を連れていくと、そのまんま浴槽に放り込んだ。


派手な水音がして頭からお湯に突っ込んだけど、ナギだから大丈夫でしょ。


あたしは根拠のない自信でそう考えると、一度すりガラスの戸を閉めた。