オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

何よりも、あたしと同じアレルギー皮膚炎用のよく効く塗り薬を持ってた。


あたしは殆ど事務所の中のナギしか見たことないけど、一度だけ知らない女の子に話しかけられてたのを窓から見たことあったけど、確かに霞かなんかみたいに無視してた。


けっこうかわいい子だったんだけど。


でも、女性が苦手……


それならなんでナギはあたしを雇ったの?


当然ながらあたしにそんな疑問がわいたけど。


「おまえ、自分が女らしいとか魅力的とか思いこんでるのか?
そうしたら相当お花畑なアタマだな。
ついでに黄色い蝶々でも飛ばしておくか?」


あたしの考えを見透かしたように、ナギはぴしゃりとあたしに言う。


つまり、ナギはあたしには魅力のカケラどころか……


女の子としてすら見てない、ってワケで。

あたしが今ゴジラなら、間違いなくコイツにゃ炎だか放射線だかを吐いてましたよ、はい。


あたしがピクピクと顔をひきつらせていると……

もうひとつのとんでもない事件が起きて、あたしたちはすぐ現場に急いだ。