オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

抱きかかえたままの博君を見ると、もう影に異常はなくて、彼自身も気を失ってるだけみたいだった。


ホッ、と息をついたあたしの耳に、マモル君のとんでもない言葉が入ってきた。


「おう、ナギ。やっと来たか!」


…………


……はいいいい〜〜ッ!?



あたしが何かを言おうとしても声がでず、口をぱくぱくさせていると。



「ここは地上の大気中なのに酸素不足に陥ったか?器用なやつだ。
それとも空気中にはいないプランクトンでも食べてるつもりか?魚アタマ」

ぐわあああ〜〜〜ッ!!


あたしは完全にドタマに来ましたよ!(意味不明)


「渚さん、そんなに水に浸かってると風邪引いちゃうよ」



マモル君が岸から手をさしのべてくれたから、あたしは彼の手を借りて池から上がる。


マモル君は自分が着てた濡れてない上着をあたしの肩に掛けてくれた。


「女の子は体を冷やしちゃいけないからね」


そういったマモル君は最後に博君を抱き上げて、タオルケットでくるむ。