オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

「あっ!!」


博君が小さいけど驚きの声を上げたから、あたしはどうしたかと思って彼の顔を見ると。


博君の目線はさっきと同じ兄弟をはっきりと捉えてた。


一体何を驚くことがあるのかな?


あたしはそちらを注視しながら、博君が見つかったと思って庇おうと体を動かしたけど。


見つかりたくないはずなのに、博君はなぜか必死に叫びながらあたしから離れようともがいた。


「やめて!!」


いったい何が?


どういうことなの!?


あたしが懸命に博君の体を押さえながら、その兄弟の動向を注意してみた。


遠目からだったけれどはっきり見えた。

2人は市販の麩菓子みたいなものをちぎっては水に放り込んでいた。


その周りは餌を貰おうとコイたちが殺到し、水面からビチビチと背びれや尾びれが現れては消える。


別に、普通の餌やりだよね?


何をそんなに博君が心配するのか解らない。


「博君、そんなに暴れてると見つかっちゃうよ」


息をついたあたしがそう言った直後だった。