オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

「あ!もしかして、昼間に博君が見てた人たちじゃない?」


あたしが思い出しながら言うと、博君が頷いたのだとスカート越しに判った。


「もしかして、叔母さんの息子さん?」

僅かな躊躇いがあってから、博君はまた小さく頷く。


「じゃあ、昼間見た人は叔母さんなんだね」


あたしは独りごちたつもりだったけど、それに博君が過敏に反応しちゃったのはびっくりした。


「お、オレ……叔母さんに渡すの?」


ガタガタと震えながら、あたしにぎゅうっとしがみつく。


そんなに怯えた様子の博君を、戻せるわけなんてない。


あたしはスカートが濡れるのも構わず、その場でしゃがみ込んで博君を抱きしめた。


「大丈夫!お姉ちゃんを信じなさい。
あたしは博君を帰す気はないし、帰らなくてもいいようにいろいろとやってみるから。
安心してよ。ね?」


あたしの言いたいことは半分も伝わってないだろうけど。


博君の震えは止まって、あたしにしがみつくように抱きついてきた。

「うん。オレ、杏子お姉ちゃんを信じる」