オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】

母親が駆けつけ、嘶きながら懸命にその子の傷を舐め、体を起こさせようとしていた。


しかし、瞬きする間もなく、再び耳をつんざく音がする。


母親は体をピクリと震わせたが、わき腹から血が吹き出しても、もはや動かない我が子を守ろうと、四肢に力を込めて精一杯見えない敵に立ちはだかる。


その後三度同じ轟音が立て続けに轟き――


母親は胸と首と腹部から血を吹き出し、遂に力尽きながらも我が子を庇うように絶命した。


後は一方的な虐殺だった。


なにもわからぬまま、群の仲間は子どもや雌の区別なく次々と血を吹き出し倒れてゆく。


私は風上からする匂いを頼りに、犯人がいる場所へ駆けてゆく。


見えぬ攻撃をかい潜りながら辿り着けば、四角い奇妙な箱にいた二足歩行の生き物。


黒く光る棒のような物を持ち、三匹ほどいた。


幸い、ヤツらはほかの仲間に夢中で、私の存在に気付いてない様子だった。


仲間たちを守らねば!!


私の頭には、ただそれしかなかった。