あたしたちは博君の希望を最優先にして、植物園エリアを回った。
近くの川の水を引き込んだビオトープでは、博君がマモル君と一緒に生物観察を一生懸命にやっていた。
係員さんから渡されたレポート用紙にどんな生物がいるのかを書き込んでいくんだけど、そこでマモル君も博君のそれに気づいたみたいだったけど。
博君が傷つかないよう、彼が書いた絵にさり気なく名前を書くくらいで、仰々しい解説なんか加えたりしなかったみたい。
「もしかして、さっき青くなってたのはそのせいだったの?」
子どもたちが動物たちに直に触れ合える「ふれあい広場」に来たとき、ポニーに乗せてもらって嬉しそうな博君を見守りながら、マモル君はあたしにだけ聞こえるように呟いた。
あたしは、小さくうなずくしかなかった。
あれから1時間、自分なりに色々と考えてみたけど、やっぱりバカなあたしには何にも思い浮かばない。
あんな風に笑える機会をことごとく奪われる、小さな子ひとり助ける術や知恵を持たない自分が情けなくて、悔しくて。
近くの川の水を引き込んだビオトープでは、博君がマモル君と一緒に生物観察を一生懸命にやっていた。
係員さんから渡されたレポート用紙にどんな生物がいるのかを書き込んでいくんだけど、そこでマモル君も博君のそれに気づいたみたいだったけど。
博君が傷つかないよう、彼が書いた絵にさり気なく名前を書くくらいで、仰々しい解説なんか加えたりしなかったみたい。
「もしかして、さっき青くなってたのはそのせいだったの?」
子どもたちが動物たちに直に触れ合える「ふれあい広場」に来たとき、ポニーに乗せてもらって嬉しそうな博君を見守りながら、マモル君はあたしにだけ聞こえるように呟いた。
あたしは、小さくうなずくしかなかった。
あれから1時間、自分なりに色々と考えてみたけど、やっぱりバカなあたしには何にも思い浮かばない。
あんな風に笑える機会をことごとく奪われる、小さな子ひとり助ける術や知恵を持たない自分が情けなくて、悔しくて。



