ファウンティンに捧ぐ歌

「でもね、泉はまだ全部を知らない」

「うん、それは分かっている」



私の言葉で、従利は悲しそうな微笑みを浮かべた。



「正直に言うと、泉が今言っている前世は、一番古い記憶で……泉もあいつも、その記憶しか覚えていない。でも……」

従利は一瞬、言葉を切ったけど、すぐに続けた。



「その後も、私達は何度も生まれ変わって、出会っている……私には、その全ての記憶が残っているんだ」



えっ?



「多分、泉の事を守る為に、そうなったんじゃないかな?」



そう言って従利はいつもの……優しく私をいつも助けてくれる、幼なじみの従利の笑顔を見せた。