この日オレは、気が抜けたのか、だらだらと予定よりも遅い時間に現場を後にした。


自宅のある大阪へ向かいながらも、心のどこかにぽっかりと隙間が開いていた。



帰宅してからも、一人ベランダで星空を見上げていた。




このときのオレ・・・。


部屋の明かりの中、はしゃぐ家族がいるというのに、数日後に迫る出張の期限が来たその時のことを考えていた。




「オレがいなくてもクミちゃん大丈夫かな?これ以上思い出増やさんほうがええんちゃうか?」